2020/05/04 更新日:2022/11/12
「猫は肉食動物だから、みんな当たり前に缶詰のフードが好きだ。」そう思っていませんか?たとえば、猫はツナなどのお魚、またはお肉の缶詰を喜んで食べているイメージがありますよね。
しかし実際は、そうとは限らないのです。
なぜなら猫は風味や触感にとても敏感なので、食べなれないものを避けることがあるのです!!
ウェットフードに慣れてもらうのは、ドライフードに慣れてもらうより難しいかもしれません。
ドライフードももちろん猫のことをたくさん考えて作られているものになりますが、ウェットフードにはウェットフードにしかない利点があります。今回は上手にウェットフードに切り換える方法、利点についてご紹介いたします。
猫にウェットフードをオススメする理由はいくつかありますが、1番大きい理由は猫はあまり水を飲まないため、水分補給が必要になるからです。
野生の猫は自分で狩りをしてきて、獲物から水分をとっていますが、人間に飼育されている猫はそれができません。下記が水分不足により起こりうることです。
・高齢猫が気分を悪くしてしまう。
・おしっこに結晶がでてしまう。
これらを防ぐためにも適度な水分をとることは大切になってきます。
特に猫と飼い主さんの両者にとって「尿路結石症(尿石症)」は避けたい病気の一つです。その原因となるストルバイト結石(ストラバイト結石)については「猫のストルバイト結石。その原因と今からできる6つの対処法」に詳しくまとめていますので合わせて読んでみてください。
また、ウェットフードはドライフードが食べにくくなってしまう抜歯後の猫の食事としてオススメすることができます。
猫は選り好みが激しいことがよく知られています。
ペットショップ、ホームセンタ―やスーパーなどでたくさんの種類のお肉などをベースとした缶詰が売られていることで、それがどれほどのものかわかりますよね。
では、様々な食感のフードに猫が慣れてくれるためにはどうしたらいいのでしょうか?そのためには早い、子猫の時期から様々な種類のパテ、シチューなどのウェットフードに慣れてもらうことがとても大切です。
こだわりが強い性格の猫に対するキャットフードのあげ方に問題を抱える方は「こだわりが強い猫にキャットフードを食べてもらうヒント」も参考にしてみてください。
ウェットフードの利点についてもっと知りたい方は「犬や猫にウェットフードはなぜ良いの?その理由を解説」も合わせて読んでみてください。
とにかく、気長に!これが最も大切です!!
このプロセスには数週間から数か月かかることもあるので、焦る必要はありません。成功のための魔法のレシピを見つけるためには様々な味と食感のものを試してみる必要があります。
もし、常にごはんが置いてあって1日自由に食べている状態だったらそれを1日3~4食に変更しましょう。猫に食事の時間である、ということを認識してもらう必要があるのです。これはウェットフードではなく、いつもの食事で構いません。もし食べなくても20分経過したら片づけてください。
すぐに飛びつき、他には目もくれない猫もいるでしょう。
猫がウェットフードを完食するまで、徐々にドライフードとの比率をかえていってください。
もし最初に与えたウェットフードでうまくいかない場合はシチュータイプや、パテタイプのものを試してみてください。20~30分以内に食べなければ、いったん片づけ、後で試してみましょう。
もし、本当にウェットフードを嫌がっている場合は、温かい水をそそいであげると、うまく馴染み、噛むのではなく、舐めることができます。うまくいけば、おいしい香りで猫が感じている嫌悪感をなくせるかもしれません!!
猫がウェットフードを嗅いだり食べてみたりしない場合でも、鼻の先端や足にちょこっとつけてみてください。舐めてみたりしているうちに、慣れて食べ始めるかもしれません。
なぜなら、肝臓の脂質症になってしまうリスクがあるからです。これは一般的に「脂肪肝疾患」と呼ばれ、未治療のままだと死にいたることさえある大変恐ろしいものなのです。これを防ぐためにも、もし猫が頑なに食べないようだったら、慣れ親しんだフードをだしてあげましょう。そしてゆっくりまたこのプロセスを始めていきましょう。
前述した通りウェットフードとドライフード、どちらにも利点があるのでどちらか、と決めつける必要はありません。
愛猫のニーズと栄養要求にあったバランスを見つけてください。違うタイプの食べ物や、違うタイプのフードにかえるときはいずれにせよ、気を付けてあげましょう。
ちょっとした我慢が、成功のための近道です!!
またキャットフードの選び方にお困りの方は「キャットフードの正しい選び方とフードに関連した困りごとへの対処法」も参考にしてみてください。