犬の食物アレルギー・食物不耐症の症状と診断方法

2020/09/14

犬 食物アレルギー

食品有害反応(AFR)とは、食品に含まれる成分(多くの場合はタンパク質)に対する異常な反応のことです。犬では、「食物不耐症」と「食物アレルギー」があります。

食物不耐症は特定の食物を、特に過剰に摂取した場合などに適切に消化できないために起こる症状です。例えば、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするケースが有名です。これは、その人が持つ乳糖分解酵素の量に影響しており、少量の牛乳なら特に問題がなくても、酵素のキャパシティを超えて大量に摂取したり、年齢を重ねて酵素の量が減っていたりすると、「不耐症」の症状でお腹が緩くなってしまう場合があります。

一方食物アレルギーは、たとえ少量の摂取でも免疫システムが過剰に働き、本来無害であるはずの原因物質(食物)を攻撃・排除しようとすることで、体に深刻な症状を引き起こします。

食品有害反応はどの年齢でも現れますが、ほとんどの場合、子犬の頃に初めて発症します。食物アレルギーと診断された多くの犬は、同時に吸入または接触アレルギー(例えば、ノミアレルギー)を持っています。

食品有害反応(食物不耐症・食物アレルギー)の症状

食品有害反応(食物不耐症・食物アレルギー)の症状

犬の場合、食物有害反応は以下のような症状です。

  • 皮膚のかゆみ
  • 慢性または再発性耳感染症(耳のかゆみ、耳の赤み、耳の腫れ)
  • 脱毛
  • 過度の引っかき
  • 湿疹
  • 繰り返し発症する皮膚の炎症(多くは抗生物質の投与・投薬が効きますが、中止すると再発します)
  • 嘔吐
  • 下痢

犬の場合、食物アレルギーは、食物不耐症よりもはるかにまれです。ただし、食物不耐症を治療しないままにしておくと、食物不耐症が食物アレルギーになり、場合によっては過敏性腸疾患に発展する可能性があります。

食品有害反応(食物不耐症・食物アレルギー)の診断

食品有害反応(食物不耐症・食物アレルギー)の診断

食品有害反応の診断は困難です。ペットフードに含まれる多くの成分について、血液および皮膚パッチテストができますが、これらの検査はアレルギーに対するものであり、不耐症についてではありません。検査結果は「どの成分がアレルギー反応を起こす可能性があるか」を示しますが、これはあくまでアレルギー反応の「容疑者」の推察にすぎず、「犯人」を特定する検査にはなりません。偽陽性や不正確な結果が出ることもあります。

食物有害反応を診断するためのゴールドスタンダード(精度が高い標準的な手法)は、食物除去・経口負荷試験です。まず、食物除去試験は、食物アレルギーの原因と疑う食物を完全除去し、症状が改善するかを確認する試験です。原因と疑う食物を含まないなるべくシンプルな食事や、対象の犬がこれまで食べたことのない新しいタンパク質源の食事を少なくとも6〜8週間与えるという方法です。

食事の候補として、例えば当サイトで扱っているプレミアムドッグフード「GO!LIDシリーズ」があります。メインのタンパク質以外の食材もできる限りシンプルに慎重に厳選して栄養バランスを整えていますので、食物除去試験で使用できるフードです。

どのフードを使うにしても、それは犬が6-8週間食べる唯一のものでなければなりません。もちろんおやつも与えてはいけません。決まったフードと水だけです。6〜8週間経過後、反応を引き起こすと考えられていた食物を再度与えてみます。これが食物経口負荷試験です。その結果副作用があれば、食品有害反応の診断が確定します。

多くの飼い主は、原因の食物を見つけるとそれを排除することばかりにとらわれて、食物経口負荷試験の部分が完了していません。しかし、食物経口負荷試験がなければ、食品の有害反応の診断は決定的なものにはなりません。アレルギー検査の結果だけで、「うちの子は、これも食べられない、あれも食べられない」と途方にくれて悲しむのは少々早とちりの可能性があります。それらの「怪しい食物」の中で本当にNGな食物は一部であるケースも多いからです。

食物が犬に悪影響を与えているかどうかを調べるのはとても難しいですが、時間をかけて努力して見つけることで、犬がより健康で快適な生活を送ることができるようになるでしょう。

アレルギー対応のフードラインナップ

「NOW FRESH (ナウフレッシュ)」は、トウモロコシ、小麦、大豆など、アレルギーの原因になりやすいと言われる穀類、グルテンを含む原材料も使用していない食事です。

グレインフリーのプレミアムドッグフード
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グレインフリーのプレミアムドッグフード

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go!L.I.D.シリーズ
動物性原材料を限定したアレルギー対応食

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動物性タンパク質を1種類に限定したシングルプロテインのアレルギー対応のフードです。メインのタンパク質以外の食材もできる限りシンプルに慎重に厳選して栄養バランスを整え、必要のない素材は何も追加していません。アレルギーの悩みがない全ての犬たちにとっても、食材の味わいを最大限に生かした美味しい総合栄養食となり、フードローテーションにもおすすめです。

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この記事を書いた人

パピ姉 セールス&マーケティング担当

ペットフード業界で働くこと9年目。中学生の頃よりビションフリーゼ(メス、毛が薄め)のパピの姉として育つ。それ以来、白くてふわふわな犬が好き。趣味はビショングッズ収集。図書館司書の資格をもち絵本の読み聞かせやお話し会なども行っていた。好きな絵本は「どろんこハリー」。将来は犬と一緒に心を開いて読書を楽しむ社会貢献もしたいと思っている。

Michele Dixon

ペットキュリアン社のアニマルヘルス&栄養部門のスペシャリストであるMicheleミシェルは、コロラド州立大学とコンパニオンアニマル科学研究所でペットの栄養学を研究しました。彼女は、幼い頃、最初に飼ったボルゾイの「ヤシャ」と一緒アメリカケネルクラブ(AKC)やカナダケネルクラブ(CKC)が主催する犬のトレーニング性能を競うコンテスト「High in Trial」で、最高得点を獲得しました。サイトハウンドに属するボルゾイは独立心が強く挑戦的な性質を持っているのでこの賞を受賞するのはとても珍しいことです。その後25年以上にわたって動物と栄養学に携わってきました。

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