ペットキュリアン社の栄養学責任者であるジェニファー博士は、カナダ州立サスカチュワン大学を卒業し、コンパニオンアニマル栄養学の分野で博士号を取得しています。サスカチュワン大学は1907年の創立以来、理学や医学、生物学、地質学などの理科系分野を得意としてカナダ屈指の研究施設を保有する大学であり、ペットの栄養分野で博士号を取得することは大変な難関です。ジェニファー博士は常に最新の栄養学にアンテナを張っており、ペットキュリアン製品のレシピに反映しています。
2021/02/25 更新日:2022/09/05
犬の栄養についてインターネットで調べると、タンパク質についての様々な意見が見つかるでしょう—賛否両論、良い情報、悪い情報そして知りたいと思っていた以上の多くの意見があります。
タンパク質とは何なのか、なぜそれがそんなに話題になるのか、そしてドッグフードはどのくらいのタンパク質が必要なのでしょうか?
【 目 次 】
タンパク質とは、エネルギーを供給する3つの主要栄養素の一つで、20種類のアミノ酸が鎖のように結合してできています。
犬が必要とするアミノ酸は22種類ありますが、これらのうち12種類しか体内で作ることができません。残りの10種類は体内で作ることができないため、食べ物から摂取する必要があります。
これらのアミノ酸を「必須アミノ酸」といいます。
犬の健康上、バランスよく必須アミノ酸を摂取することがとても大切です。
タンパク質は、成長、発達、体組織の修復、酵素、免疫系のすべてにかかわっています。
ドッグフードで一般的に使用されるタンパク質の供給源は、動物性タンパク質と植物性タンパク質があります。
以上のようなタンパク質を含む食品を食べると、タンパク質はアミノ酸に分解され、吸収されて健康な身体作りとしての一役を担います。ただし、体内のすべてのタンパク質が同じように作られているわけではありません。
必須アミノ酸を多く含む消化性の高いタンパク質源は、高品質のタンパク質と見なされます。
アミノ酸スコアが高い食材を選ぶ、またはいくつかの食材を組み合わせることで、すべての必須アミノ酸(つまり、相補的なタンパク質)をバランスよくとることができます。
ドッグフードのタンパク質の配合割合は、何年もかけてだんだんと高くなっていますが、犬はどれくらいのタンパク質を必要としているのでしょうか?
タンパク質の必要量は、犬種やライフステージによって異なります。子犬は、新しい組織の発達に多くのタンパク質が必要なため、成犬よりも多く必要です。
全米飼料検査官協会(AAFCO)によると、成犬は、すべての必須アミノ酸要件を満たした上で、最低18%のタンパク質(乾物ベース)を必要とします。運動量の多い犬や疾患のある犬など、状況によっては、より高いタンパク質レベルが必要になる場合があります。
逆に、健康状態によっては、タンパク質の割合が低い方が良い場合があります。
高タンパクの食事で考慮すべき要因の一つは、他の栄養素のバランスが崩れる可能性があることです。
たとえば、肉類の含有割合が非常に高い食事では、リンの過剰摂取の問題があり、腎臓の健康に影響を与える可能性があります。
適切に配合されたドッグフードには、タンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれています。
脂肪と炭水化物は体にとって好ましいエネルギー源です。
タンパク質を分解してエネルギーを供給することもできますが、動物は過剰なアミノ酸を貯蔵することができません。
組織の維持に利用されていないものは、肝臓と腎臓によって処理されるため、過度なタンパク質を摂取することで、肝臓と腎臓に負担がかかります。過度にタンパク質を摂取させるのではなく、バランスの良い食事を与えてあげましょう。
また、約500g~1kg痩せる必要がある犬の場合、高タンパク食が有益である可能性があるという研究結果があります。
エネルギーバランスは体重管理の重要な要素ですが、適度な高タンパク質は、カロリー制限食のペットの筋肉組織の喪失を防ぎながら、体脂肪を減らすことに役立つ可能性があります。
タンパク質は、食物アレルギーの最も一般的な原因成分です。
犬が以前に食べたことがない新しいタンパク質源は、有害な食物アレルギー反応を引き起こす可能性が低くなります。
新奇タンパク質の例としては、鹿肉、サーモン、ダック(鴨)、虫、バイソンなどがあります。
新奇タンパク質については『食物アレルギーのある愛犬にオススメ!「新奇タンパク質」を使用したドッグフードとは』に詳しくまとめていますので参考にしてください。
過去には、腎臓障害のある犬は低タンパク食を食べるべきであるという考え方が一般的でした。
腎臓は、血液中の窒素の量を調節する上で重要な役割を果たしています。
高窒素血症(azotemia)と呼ばれる高い血中窒素レベルは、錯乱、急速な心拍数、過度の喉の渇きなどの副作用を引き起こします。
タンパク質は食事の主要な窒素源であるため、タンパク質の摂取を制限することで高窒素血症を軽減し、腎臓をさらなる損傷から保護すると考えられていました。
犬の臨床状態や症状によっては、食事からのタンパク質摂取量を調整する必要があるかもしれませんが、現在では腎不全のほとんどの犬には、極端なタンパク質制限は推奨されなくなりました。
実際、慢性腎不全の動物の健康を維持し、栄養失調を防ぐには、高品質のタンパク質を必要なレベルでバランスよく適切に摂取することが不可欠です。
腎臓病(腎不全)の症状や対応方法については「犬と猫の腎臓病(腎不全)。その症状と対応方法について解説」に詳しくまとめていますので参考にしてください。
タンパク質は犬の食事に欠かせない栄養素であり、犬が強く健康であるために必要な必須アミノ酸を供給します。
ただし、ほとんどの栄養素と同様に、多すぎても少なすぎても良くないので、量よりも質が重要であること、消化されやすい食材を選ぶことが大切です。
NOW FRESH (ナウフレッシュ)は、食材の鮮度にこだわり持ち味を活かし、お互いを引き立てる多彩な組み合わせで栄養バランスを整えた食事です。
犬達の栄養源として重要なタンパク質と脂質は、高すぎず低すぎずの絶妙バランス。体調のコントロールがしやすく、高タンパク質(30%以上)のレシピが苦手な子にもおすすめです。
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