犬猫専門の動物園でアルバイトした事をきっかけにペット業界へ。以降、ペットショップ、ペット専門問屋、店舗開発などペットに関わる仕事を経験後、現在はNOW FRESHの営業として日々活動中。
2020/09/11 更新日:2021/08/27
愛猫の体調や好みに合う最適なキャットフードを選びたいと思うのは、飼い主さんとして当たり前ですよね。しかし、世の中にはあまりに多くの種類が存在し、それぞれが異なる特徴を持っているため、何を基準に選べばいいのかよく分からないと感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
しかし、正しいキャットフードを選択できるのは「日々愛情をこめて猫の世話をしている飼い主さん」以外、他にいません。それもそのはず、飼い主さんほど猫を深く愛し、猫について詳しく知っている存在はいないのですから。
今回は、飼い主さんが愛猫にとって最適なキャットフードを選ぶためのポイントとフードに関連した猫との生活での困りごとへの対処法を紹介します。
【 目 次 】
「総合栄養食」ということばをご存知でしょうか?これは、猫の健康を支えるために必要な栄養素を含んでいるペットフードのことを指します。
猫に必要な栄養素が全てバランスよく含まれていて、そのフードと水を与えるだけで、健康を維持できるペットフードのことです。また、ペットの好みや飼い主さんのライフスタイルに合わせて、ドライフード、ウェットフード、セミモイストフードなど、水分量が異なるタイプのフードを選ぶこともできます。
ペットフードには、総合栄養食のほかに以下のような分類があります。
猫に必要な栄養素が全てバランスよく含まれていて、そのフードと水を与えるだけで、健康を維持できるペットフードのこと
おやつやスナックまたはご褒美として、限られた量を与えることを意図したペットフードのことで飼い主とのコミュニケーションにも役立ちます。商品のパッケージには、おやつ、スナック、トリーツのように記載されています。
給与限度量は、原則として1日当たりのエネルギー所要量の20%以内に抑えることが求められています。
特定の疾病があり、その治療に栄養学的なサポートが必要な場合に処方されるフードです。
治療の内容に合わせてフード中の栄養成分の量や比率が特別に調節されているため、健康な猫に与えたり、与える時期や期間を誤ったりすると、かえって健康を損なう恐れもあります。必ずかかりつけの獣医師の指導のもとで適切に与えましょう。
総合栄養食、間食、療法食以外の総称で、特定の栄養の調整またはカロリーの補給、あるいは嗜好性増進などの目的を満たすものを指します。
商品のパッケージには「副食」「一般食」「栄養補完食」と記載されていたり、「おかずタイプ」と記載されたりすることもあります。
「副食(一般食)」を与える場合は、そればかりを食べさせると成長に不可欠な栄養素が不足する場合もあるため、「総合栄養食」と併用して与えるようにしてください。
このように「総合栄養食」は、「毎日単体で与え続けても猫の健康を維持できる栄養バランスの整った食事」ということになります。ですので、毎日の主食として、まずは「総合栄養食」を選ぶことをお薦めします。
パウチや缶詰などのウェットフードは、総合栄養食と「副食(一般食)」の区別が難しいものもありますので注意が必要です。総合栄養食ではないものが多くあり、気づかずに主食として与えてしまっている飼い主さんもいるかもしれません。商品のパッケージをしっかり確認するようにしましょう。
副食(一般食)は、総合栄養食をベースにしたプラスαの食事です。バラエティーに富んだ「副食(一般食)」は、日々の食事に変化をつけて楽しんだり、食が細い子達の食欲スイッチをONにしたりする目的で総合栄養食とうまく組み合わせて与えるのがお勧めです。
キャットフードの品質と安全性は非常に大切です。 原材料の産地や製造施設について、高い品質と安全性の基準を設定しているブランドを選びましょう。
特に、政府や第三者監査機関による検査を受けている製造施設は、非常に高い衛生基準や優れた製造方法などの基準を満たしているため、材料の品質と安全性が保証されています。
食品の安全に関わる検査を実施する政府機関としては、欧州連合(EU)、アメリカ食品医薬品局(FDA)、カナダ食品検査庁(CFIA)などがあります。 また、第三者監査機関であるイギリス小売連合(BRC)の認証は、製造業者が厳格な品質管理の条件を満たしていることを証明する基準です。
Food and Drug Administrationの略称。
食品や医薬品、化粧品などの品質や衛生管理などの規制を行い安全性を確保するためのアメリカ政府機関。
Canadian Food inspection Agencyの略称。
科学的根拠に基づいてカナダ国内の植物や家畜、輸入品などの安全性を保証するカナダ政府機関。
British Retail Consortiumの略称。
食品の安全性や衛生管理、法律順守、品質管理に焦点を当てた規格であるBRCグローバルスタンダードに基づいて食品安全基準を検査し、認証を行う第三者監査機関。
また、誰がレシピを考案しているのかも重要なチェックポイントです。猫は人間とは異なる猫特有の栄養素の基準があるため、動物栄養学の有資格者によって考え抜かれたレシピで作られたキャットフードを選ぶことをおすすめします。
新鮮な原材料から作られたキャットフードを猫に与えるために、できるだけ製造工場に近い信頼できるパートナーから原材料を調達しているキャットフードを選ぶようにしましょう。
キャットフードの原材料である肉、全粒粉、果物、野菜などの食材は、猫の健康に必要不可欠な栄養素、抗酸化物質、植物性の栄養素を含んでいます。そのため、できるだけ製造工場に近い信頼できるパートナーから原材料を調達することで、原材料の鮮度を保ったまま製造過程へと移行できるのです。
さらに、距離が短い分輸送に伴う環境への影響を軽減することもできます。
それではキャットフードに含まれている「原材料」や「成分」はどのように調べればいいのでしょうか?そんなときもキャットフードのパッケージを見てみましょう。
日本におけるペットフードのパッケージには、は様々な情報を表示しなければならないというルールがあるからです。
特に原材料の記載順にはルールがあることを覚えておきましょう。
公正競争規約では、添加物以外の原材料を記載する順番は「原材料に占める重量の割合の多い順に記載すること」というルールが定められています。
なお、表示するスペースが小さすぎる場合なども考慮し、添加物以外の原材料は分類名 (肉類、魚介類、野菜類、等)で表示しても良いことになっています。つまり、○○類とまとめて記載された原材料を別々に見た場合、表示の順番が他の原材料よりも後ろになる場合もある事に注意が必要です。
なお、要チェックの原材料は、「副産物や〇〇ミール」です。
これは、私たちの食品に使われなかった骨周辺のお肉や、脂身、皮、筋、腺などを集め「油脂・脂肪」を高温・高圧下で抽出する工程のことを指します。
その中でもレンダリングミートミールとは、その脂肪分を取り除いた残渣(ざんさ)を乾燥させて粉状にした、いわゆる「肉粉」・「魚粉」と呼ばれる素材です。
この素材を使うメリットとしては、タンパク質含有比率が高く、栄養成分値にムラの少ないフードを比較的安価で安定的に製造できることです。一方のデメリットは、もともと動物性脂肪の抽出を目的に工程が進むため、残渣の品質にはあまりこだわられない場合も多い事です。高温の熱が使われ、さらに乾燥工程も加わり、生肉に比べタンパク質変性はかなり進んでいると思われます。
愛猫のことを考えると100%生肉を使う道(ミールフリー)を選択することも考えても良いかもしれません。
ここまで見てきたとおり、愛猫のことを考えるのであれば、できる限り高品質の総合栄養食を選ぶことが自然な選択となります。
一方で、猫は人間と一緒で、一匹一匹ごとにその体格や状態は異なります。そこでキャットフードを選ぶときは以下のような要素も考慮しましょう。
・猫の健康状態
・猫の体重
・年齢
・猫の品種
・ライフスタイル(よく動く活発なタイプ、ソファに座っている時間の多い静かなタイプ、など)
この中で、特に大事な要素は「猫の適正体重」を把握することです。例えば、太り過ぎの猫は理想的な体重の猫に比べて、糖尿病になるリスクが高くなってしまいます。自分の愛猫が太りすぎていることに気付かない飼い主さんも少なくないため、猫の適正体重が分からない場合は、ボディコンディションスコア表で適正体重をチェックしてみましょう。
出典:「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」(環境省) (https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide_1808.html)
また、猫に食物過敏症(食物不耐症)があるかどうかも重要なポイントです。例えば、毛並みが悪い、パサパサしている、毛割れしている、耳の感染症(耳が赤い、耳の腫れ、耳の汚れ)、引っ掻き傷、お腹の調子が悪いなどの状況が続く場合は、食物過敏症(食物アレルギー)の症状を疑いましょう。 食物過敏症(食物アレルギー)の症状を起こしている場合、与えているキャットフードの中に異常反応を引き起こす成分が含まれている可能性があります。
愛猫が適正体重を上回った肥満型である場合や食物過敏症の症状が疑われる場合には、いま与えているキャットフードを変更することを検討しましょう。多くの健康問題は食事を変えることで改善が期待できます。
最後に、あなたが選んだキャットフードのブランドがどんなサポートを提供しているかについて確認しましょう。
あなたが選んだキャットフードのブランドは、電話やメールなどで栄養面における質問や相談に対応してくれるサポート体制がありますか?HP等でキャットフードに含まれる原材料や栄養素などについての詳細な情報を確認できますか?
購入後にも飼い主さんからの質問や相談に対応してくれるサポート体制やキャットフードの詳細な情報について確認できるHP等があるブランドなら、飼い主さんにとっても安心ですね。
猫と一緒に暮らす人なら、誰もが猫の病気やトラブルに悩まされたことがあるのではないでしょうか。特に病気の中には食事が原因となっていることも多く、食事を見直すことで対処できることがあります。
ここでは、キャットフードなど食事に関連した猫との生活での困りごとへの対処法を紹介します。状況に合わせたキャットフード選びの参考にしてみてください。
猫は、「水分をあまり取らない」「環境次第ではトイレを我慢してしまう」といった猫特有の性質もあって便秘になりやすい生き物です。
目に見える便秘の猫の兆候は、「無気力になっている」「嘔吐している」「力んでいるのに便が出ない」「トイレ以外でウンチをする」「小さくて表面が乾燥した硬い便や血の混じった小さな緩い便がでる」「食欲不振」などです。
軽度の便秘の場合は、食物繊維を含むキャットフードやサプリメントを与えたり、ウェットフードを活用して水分補給を行ったりすることで解決できるでしょう。今では多くのペットフード会社が食物繊維の多いキャットフードを扱っていますので、獣医師に相談の上、最適なフードを食べさせてあげましょう。また獣医師から下剤やウンチを柔らかくする薬の服用を勧められることもあります。
猫は、便秘になることは珍しいことではありませんが、便秘がひどくなったり、長引いたりすることで重症化してしまうと手術が必要になることもあります。そうならないためにも、飼い主さんはできる限り猫の変化に気づいてあげて、対処できるようにしましょう。
肥満は、普段からの運動不足の生活をしていたり、食べ物やおやつを与えすぎていたりと、様々な要因で起こります。
キャットフードのパッケージに記載されている給与量の目安は、厳密なルールとしてではなく、あくまでも出発点としてとらえ、ペットの理想的な体重になるように調整していく必要があります。
肥満の猫は、寿命が短くなるだけでなく、糖尿病や関節の病気になりやすいと言われています。だからこそ健康的な体重を維持することは、猫の健康のためにできるとても大事なことなのです。
愛猫の体重をほんの少しだけ減らす必要がある場合は、フードの種類は変えずに、量を減らすだけで問題ないかもしれません。ただし、急な減量は、猫の身体に深刻な問題を与える恐れがあるので注意しましょう。目安として1週間に1〜2%の体重減少を目標に取り組みましょう。またダイエットさせることに不安がある方は事前に獣医師と相談しましょう。
猫の食物アレルギー(食物過敏症)の可能性を示す代表的な症状は以下のとおりです。
こうした症状の多くは食べるものを変えることが最善の治療となります。
一般的に獣医は、食物アレルギーの原因と疑う食物を完全除去し、症状が改善するかを確認する食物除去試験を行います。原因と疑う食物を含まないなるべくシンプルな食事など低アレルゲン食を与えて、アレルギーの症状が見られなくなった時点で元の食事に戻します。
これを食物経口負荷試験といいます。
その結果副作用があれば、食品有害反応の診断が確定します。
食物が猫に悪影響を与えているかどうかを調べるのはとても難しいですが、時間をかけて努力して見つけることで、猫がより健康で快適な生活を送ることができるようになるでしょう。
猫が食事に対して気難しくなってしまう原因は様々ですが、その多くは習慣によって培われるものだと専門家たちはいいます。特定のキャットフードしか食べない猫に困っている際には、少しずつキャットフードのあげ方を変えて、猫のこだわりを徐々に和らげていくことが大切です。
そのポイントを以下にまとめます。
飼い主さんならキャットフードを選択するとき、愛猫のことを考え、愛猫に適したものを選びたいと思うもの。そうして飼い主さんが考え抜いたキャットフードであればあるほど、愛猫が喜んで食べる姿は飼い主さんにも喜びを与えてくれるはずです。
しかし、時にキャットフードの選択には飼い主さんの好みが影響することがあります。例えば、新鮮なお肉だけを使用したキャットフード「NOW FRESH™(ナウフレッシュ)」を好む飼い主さんもいれば、高タンパク質・低糖質のキャットフード「GO!™SOLUTIONS」、オーガニック食材や乾燥チキンなどを使用したキャットフード「gather(ギャザー)」などを好む飼い主さんもいますね。
ですが、私たち飼い主の好みと同じくらい、猫の好みを知ることも大事な選び方のポイントになります。愛猫がより喜ぶキャットフードを選択するために、「味や食感、粒の形状や粒サイズの異なるさまざまなキャットフードを愛猫に与えてみること」です。
もともと猫様はとてもグルメで食へのこだわりが強い動物です。キャットフードには、さまざまな味や食感のものがあるので、愛猫が喜んで食べるフードをきっと見つけられるでしょう。さらに、子猫のうちから味や食感にバリエーションがあるさまざまなレシピに触れさせてあげると、大人になってからも好き嫌いなく何でも食べるようになります。
また、猫は普段からあまり積極的に水分を摂取しない動物です。そのため、ウェットフードを食事のレパートリーに加えることで、猫に必要な水分摂取量を確保することが期待できます。いろいろなレシピにウェットフードを混ぜると、水分を摂取しながら異なる味や食感を楽しめるため、猫も喜びますよ。
もし、グローバルニュートリションのキャットフードに関して疑問や不安がございましたら、いつでもお気軽にご質問ください。あなたの猫に最適なキャットフード選びのお手伝いをいたします。お電話またはメールでお問い合わせください。
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