ペットフード業界で働くこと9年目。中学生の頃よりビションフリーゼ(メス、毛が薄め)のパピの姉として育つ。それ以来、白くてふわふわな犬が好き。趣味はビショングッズ収集。図書館司書の資格をもち絵本の読み聞かせやお話し会なども行っていた。好きな絵本は「どろんこハリー」。将来は犬と一緒に心を開いて読書を楽しむ社会貢献もしたいと思っている。
2023/01/11
彩りや見栄えがよく、手作り食やカフェのドッグメニューなどでも良く使われるブロッコリー。「野菜の王様」とも呼ばれるほど栄養豊富な野菜です。また、近年ではより栄養価の高いブロッコリーの新芽である「ブロッコリースプラウト」なども身近になってきました。
さらに2026年には半世紀ぶりに国民生活に重要だとして国が位置づける「指定野菜」に加わることが決定。安定供給につながることが期待され、食卓にのぼる機会も増えるかもしれません。
そんなブロッコリーを犬が美味しそうに食べるという声をよく聞く一方で、そもそも犬にブロッコリーを与えて大丈夫なのかと不安に思っている飼い主も多いようです。
結論から言うと、ブロッコリーは犬に与えても大丈夫な野菜です。
本記事では、犬にブロッコリーを与えても大丈夫な理由から与え方、そして注意点まで解説します。
犬にはブロッコリーを生ではなく、消化しやすいように火を通してから与えましょう
ブロッコリーの与えすぎには注意。おやつ、またはご褒美として一日の必要カロリーの10~20%分が許容量
ブロッコリーにはタンパク質が含まれているので、アレルギーを引き起こす可能性があることは覚えておきましょう
【 目 次 】
結論から言うと、ブロッコリーには犬の体によくない有毒成分は含まれていませんので安心して与えることができます。
ただし与え過ぎは要注意です。人間から見ると一口サイズでも、身体の小さな犬にとっては体重換算で計算するとかなりの量になることがあるのであくまで適量であることが大切です。
そもそも栄養面において総合栄養食の良質なドッグフードを食べている場合は、それ以外の食事は基本的に必要ありません。
食欲が落ちていて、とにかく何か食べさせたい時や水分を摂らせたいとき、またはおやつや食事のトッピングとして検討するのが良いでしょう。
総合栄養食については「犬や猫の主食になる「総合栄養食」とは?選び方や注意すべきポイントなどを解説」に詳しくまとめているので参考にしてみてください。
また、ブロッコリーは小松菜やキャベツといったアブラナ科の野菜のため、アブラナ科の植物に対するアレルギーのある犬の場合は、食べて下痢、嘔吐、痒みといったアレルギーを起こすこともあります。
アレルギーは、体内の免疫機能がタンパク質に対して異常に反応することで起こるものです。ブロッコリーには野菜の中ではしっかりとタンパク質が含まれているので、アブラナ科アレルギーのある犬にブロッコリーを与えるのはやめましょう。
ブロッコリーには犬の健康維持に役立つ栄養を含んでいます。期待できる代表的な効果には以下のようなことが挙げられます。
以下では、上記で示したようなブロッコリー100g(茹でた状態)あたりに含まれる代表的な栄養素と効果を紹介します。
ブロッコリーには、βカロテン、葉酸などのB群、ビタミンCなどが含まれています。
βカロテン 830μg
犬がβカロテンから合成できるビタミンAは、「目のビタミン」とも言われ、白内障の予防など目の機能の健康維持に役立ちます。また、皮膚や被毛を健康に保つ効果も期待できます。
葉酸(ビタミンB9) 120μg
葉酸は神経組織の発達やDNAの合成に関与しているとされ妊娠中の母犬などに特に役立ちます。また、貧血予防にも効果があります。
ビタミンC 55mg
体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質をつくるのに不可欠で、犬の皮膚、皮膜や粘膜などの健康維持に役立ちます。また、抗酸化作用があるため、アンチエイジングや動脈硬化の予防、免疫機能のアップなども期待できます。
ブロッコリーにはミネラルのひとつであるカリウムが多く含まれています。
カリウムにはナトリウムとバランスをとりながら、細胞を正常に保ったり、体液の浸透圧を調整したりといった働きがあります。この他にも心臓や神経、筋肉の動きにも関係しています。
食物繊維 4.3g
ブロッコリーには、キャベツの2倍近い食物繊維が含まれていて、犬のお腹の調子を整えたり、便秘予防に効果的といわれています。
タンパク質 3.9g
タンパク質と言えば肉や魚を思い浮かべますが、ブロッコリーにも多くのタンパク質が含まれています。
犬はオオカミとは異なり、植物性のタンパク質も消化することができるため、市販のドッグフードの原材料として使用されることもあります。タンパク質は犬の成長、発達、体組織の修復、酵素、免疫系のすべてにかかわっている非常に重要な栄養素です。
タンパク質については「犬に必要不可欠な栄養素!タンパク質とは?」に詳しくまとめているので参考にしてみてください。
ブロッコリーに含まれるスルフォラフォンには抗酸化作用があり、活性酸素からのダメージを防ぎ、病気の予防や老化防止に役立つと言われています。また、近年ではがんを予防する効果も期待され研究が進んでいます。
※ブロッコリー(茹で)の可食部100g当たりの数値
※参照元:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06263_7
犬にブロッコリーを与える際は生ではなく、消化しやすいように火を通してから与えるようにしましょう。
ただし、茹でるとビタミンなどの栄養素が水に流れ出ますので、蒸したりレンジで加熱するのもおすすめです。
子房に分け、犬の大きさや食べ方にあわせてさらに小さくカットするなど喉に詰まらせないように与えましょう。
ブロッコリーの茎はとても固いので、厚めに皮をむいてから火を通してください。また、与える際も小さくカットしてください。
ブロッコリーの与えすぎには注意しましょう。下痢や嘔吐の原因となる可能性があります。
そもそも犬に必要な栄養素は、総合栄養食と記載のあるドッグフードに十分含まれており、逆にいくら栄養素が豊富といってもブロッコリーだけでは不十分です。そのためドッグフードを主食として、ブロッコリーはおやつ、またはご褒美として与えるようにしてください。おやつで与える際は、一日の必要カロリーの10~20%分が許容量です。
以下が犬にブロッコリーを与える際の目安です。
ただし、あくまでもカロリー上の算出値であること、犬の年齢やお腹の健康状態や運動量によっても適量は異なるのであくまで目安として調整しましょう。
犬の体重目安 1日あたりの接種可能目安
※茹でたブロッコリー、中房1個(約10g)に含まれるエネルギーは、約3kcalとして算出
※数値は、1日の総摂取カロリー目安の10%として算出
ブロッコリーは、これまで見てきたように健康な犬には問題なく与えられる食品ですが、アレルギーの点から注意が必要なケースがあります。
アレルギーは、体内の免疫機能がタンパク質に対して異常に反応することで起こるものです。
ブロッコリーにはタンパク質が含まれているので、アレルギーを引き起こす可能性があります。アレルギーを起こすと下痢、嘔吐、痒みを伴う症状などが多く見られます。
初めて犬にブロッコリーを与えるときには、少量にしておき、ほかに新しい食べ物を与えないようにしましょう。こうすると、万が一アレルギーを起こしたときの重症化を抑え、その原因を特定しやすくなります。
Qブロッコリーは子犬に与えても大丈夫でしょうか?
A通常、消化器官が十分に発達する生後2〜3か月ほど経った頃から与えることができます。 ただし、子犬によっては歯が乳歯から永久歯に生え変わる生後7~8か月までは消化機能が未発達なこともあるので、心配な方は歯が生え変わったことを確認してから与えるようにしましょう。
犬の健康に役立つ栄養成分が豊富に含まれるブロッコリー。ただし、いくら栄養価が高いからといってもブロッコリーはあくまでおやつとして与えるようにしましょう。
与えるときは、アレルギーに注意し、必ず子房にわけ、火を通してから喉に詰まらせないよう食べやすくしてから与えましょう。
そして、与える量は、1日の必要摂取カロリーの10%程度にし、ブロッコリーを与えた分の主食を減らしてカロリーオーバーしないよう注意しましょう。
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